言葉に抑揚があるほうが記憶に残りやすい

たんたんと話すより言葉に抑揚があるほうが記憶に残りやすいです。小さい子どもに話しかけるとき、大人がよくやるやり方です。メロディアスで、リズム感があるものは記憶にも残りやすいですし、切迫感なく脳と心に入ってきます。 

 

ドラマの中では、主役的な人より脇役的な人がこのような引き立て役のような英語を使う役柄が多いようです。このサイトで紹介してるものの中では、「セックス・アンド・ザ・シティ」のシャーロットとか、「恋するアンカーウーマン」のペッパーの姉妹のキャシーとか、「アリーマイラブ 5シーズン」のクレアとかは、聞いていてホッとする英語で抑揚があって記憶に残りやすい英語です。

 

よく特徴的なしゃべり方をする人は物まねの対象になりますよね。それと同じで、抑揚があるしゃべり方は記憶に残りやすいものです。

 

 

■短いセリフですが、音楽のように、メロディを奏でているように聞こえます。

 

-I'm trying...  「アイム、トライング…」

-Well, keep it up... 「ウェル、キーピトア~プ!」

 

日本語にすると、

-「ワタシ、がんばってるのヨ!」

-「その調子!  がんばって!  」

ですが、ジェスにぎこちなく話しかけて、ジェスが去った後、やはりぎこちない空気が流れて、しかし、ローレライがローリーにがっばっていることを主張する場面です。即興音楽の掛け合いのようにメロディアスです。

  

-Wow, that's cute!  Is that first time spend away from his mother? 「まあ!  かわいい!  今日が始めてのお泊りでちゅか?」 

 

超早口ですが、赤ちゃんに話しかけるうように、やさしく、流れるようなメロディーのようにローレライが小さいテレビのことをルークに聞く場面。

 

ギルモア・ガールズ2-15話より。  

■疲れたときでも耳障りなく聞けるのは、「セックス・アンド・ザ・シティ」のシャーロットのような話し方です。シーズン6の16話から18話はシャーロットが犬に話しかける場面がありますが、お母さんが子どもに話しかけるようで、安らげます。脳がオーバーロード状態でも心は心よく受け入れてくれます。 

 

 

 

■音のかたまりの最後を同じ音にして、韻を踏んでリズミカルに、歌うようなセリフはとても耳に心地よいものです。音楽と同じで記憶にも残りやすいものです。

  

-Good doughnut selection this morning, really.  「今朝はおいしそうなドーナツばかりだこと、本当に。」

 Good variety, good color, good goodness... 「いろんな種類とか、色とか…。」

 So the choices are there..... 「どれにしようかしら…。」直訳では、「選択肢はそこにある。」

 Sprinkled or chocolate or jellly or glazed. 「いろいろ飾りつけしたのとか、チョコレートのとか、ジャムのとか、砂糖をかけたものとか。」

 Maple or kicky or apple or raised... 「蜂蜜をかけたものとか、おしゃれで格好のいいやつとか、りんごののったやつとか、発酵したやつとか。」

 A little doughnut rhyme there.... 「ドーナッツで韻を踏んでみたんだけど…。」

 

ギルモア・ガールズ2-22話より。  このローレライのセリフのように、同じ音が入った単語をならべてリズミカルにすると会話が音楽みたいになります。Good ....からは、最初の「グッ」という音が四回続いたり、Sprinkled.... からは、最初の単語の「...クル」と最後の単語の「...ズド」が二回続きます。場が険悪な雰囲気のときはこんな言葉遊びをすると多少なごむかもしれませんネ。ドラマでは、場の緊張感に耐えられなくてローレライがドーナッツの歌をルークに披露している感じです。